音楽の美を極める、理想の場所

モニター・スピーカーにはBAREFOOT MicroMain27（左）とYAMAHA NS-10M Studioを採用しています。MicroMain27は、美濃氏が以前に聴いて良い印象を持っており、スタジオの規模に合わせてこのモデルを選定しました。

右後方のセンター・エリアには、針葉樹材を使用したディフューザーが倒置され、スピーカー台はモルタルで制作されています。通常はモルタルの上に鉄板を設けたり塗装したりすることが一般的ですが、山嵜氏の指示に従い、こちらは無塗装のままになっています。これにより、スタジオの独自のアンビエンスが生まれ、音響環境が最適化されています。

コンソールレス・スタイルを選択したため、単体マイクプリは充実しております。
デスク左側のラックにはFOCUSRITE ISA828×2、AURORA AUDIOTE GTP 8、VINTECH AUDIO X73をインストールしました。
左袖側のFOCUSRITE ISA Twoと併せて27ch分が用意されています。
メンテナンスや学生の利便性を考え、現行品で揃えました。
デスク上のコントローラーはAVID Artist Mixです。

レコーディング・エリアのメイン・ブースとピアノ・ブース。
シャンデリアのようなLED照明は山嵜氏のプロデュースによるものです。
ドラムの後方には学校のロビーに繋がっている窓が設けられており、開放感の演出に一役買っております。

「ロビーからスタジオで作業しているのが見える、というのは学校側からのリクエストでしたが、つながっていながら別の空間として存在しているということを意識しました」と山嵜氏はおっしゃっています。

左のピアノ・ブースは、天井に木製の反響版を設けるなどして、ややライブめな仕上がりになっております。
メイン・ブースでのドラム収録時にも、ピアノ・ブースにマイクを設置することでいいアンビアンスが収音できます。また、可動扉の開け方で響き方も変わっていきます。
その右の扉はデッドめに仕上げられたボーカル・ブースです。
さらに右端の黒いエリアがコントロール・ルームと直接つながった直引きケーブルのビットとなっております。

デスク右手のラックにはEMPIRICAL LABS Distoressor EL-8Xx2、RETEO 176、UNIVESAL AUDIO 1176LNといったコンプレッサー類がマウントされています。

コントロールルームと直接つながるスピーカーケーブルがひかれ、アンプ録音にもフレキシブルに対応ができます。

コントロールルームの後方にはディフューザーを配置。
シュレーダー積分に基づき、全周波数帯がまんべんなく拡散する設計になっています。

主なマイクです。
上段左からNEUMANN U87AI×４、U47FET、M149、ROYER R-121×2、AKG C414B-ULS×4、C451B×2、SHURE Beta 91A、DPA 4006×2。
これらの他にも多数が備品としてあります。